叱っても失敗は無くならない

失敗した部下を怒鳴るのは 時間と労力のムダ

taisou

仕事の中で失敗に出会ったなら、貴方はどのように対処しますか? 目覚ましが鳴らなくて会社に遅れた部下に対して、「馬鹿もん!寝坊をして遅れた? たるんでいるからだ! 顔でも洗って出直してこい!」と怒鳴ってみても始まらない。 まず、本人に事情を聞かなければならない。 「夜更かしをしました」 「目覚ましを一個しか用意していませんでした」 「一人住まいですから」 「手持ちのお金がありませんでした」 「焦ってしまって、すぐ会社へ連絡することを思いつきませんでした」こんな弁解から、再発を防止する方策がいろいろと思い浮かぶにちがいない。 「早く寝るようにしましょう」 「複数の目覚ましを用意しなければなりませんね」 「身内か友人にモーニングコールを頼む手もありますよ」 「タクシーを利用できるように小金をいつも用意しておいてください」 「すぐに会社に連絡して、被害を最小限にとどめるようにしましょう」 つまり、失敗というのは人間らしさのあらわれなので、叱ったり罰したりして抑えようとしても効果は一時的なものでしかない。失敗の発生要因をきちんと見つけだして解決しないことには再発防止にはならないのである。

【失敗を活かす技術より】

 我々は、失敗や事故があると、ついつい責任を追及したがる癖がある。責任の追求が第1で原因の究明や再発の防止は後回し、下手をすると「お前に全責任があるんだ」とばかりに怒鳴りまくって、責任追及だけで一件落着と思い込んでしまうことも少なくない。 ましてや、自分の感情や思い込みで叱っても、原因の追求にはならないし、叱られている当事者も「聞く耳を持たない」と言う事になってしまう。 我々は、誰もがミスをし失敗を起してしまうものである。失敗を乗り越えてはじめて成長しているのである。次に失敗をしないように、もし失敗をしても最小限の被害で食い止められるようにしなければならない。 その為には、叱る者も叱られる者も冷静に事態を把握し分析し対処方法を決めて、互いに納得してこそ、叱りの効果が現れるのである。

ルール違反

落書きの放置は殺人事件に発展する ゆるみの放置は組織をマヒさせる

jyuuki

一時期、JRや私鉄が深夜に止めている列車の車体に漫画を画くいたずらが多発して、これが流行になるような気配があった。 事態を重く見たJRや私鉄は、夜通し見張りをたて犯人を捕らえ、車体の塗装費用や車輌が使えなかった為の損失等、多額の金額を弁償させたので、この悪い風潮はすぐに消滅した。  ニューヨーク市の地下鉄でも、かつて車体に落書きをするのが流行った、イタズラだからと放置していたところ、治安がどんどん悪化し、ついには殺人事件も多発した。 このため警察や司法当局が協力し落書きを追放し、治安も回復したのは有名な話です。 駅や繁華街の広場に、最初の1、2台の駐輪を許していると、短期間に5台10台と増えつづけ、遂には手が付けられない程大量の放置自転車が、広場を占領してしまいます。 職場の安全管理についても、横着心による短絡行動など、災害発生のもとになる小さなルール違反をこれくらいならいいだろうと黙認すれば、そのルール違反はエスカレートして、ルールを守らない事が当然の事のように日常化し、どんどん大きくなって歯止めが効かなくなっていく。 このような職場では、整理整頓も行き届かなく、常に雑然とした状態で安全設備の状態も悪化する。安全教育の機会も充分ではないだろうから、皆を集めようにも時間は守られず、集まっても私語が絶えない無法状況となることが多い。 いざ職場の規律を高めようとしても、誰も言うことは聞き入れないし、ルールを守らせるのに、大変大きな労力を費やしても効果は上がらないのである。 これとは反対に、最初から小さなルール違反も注意を与え是正させている職場は、ルールを守る事が当たり前の状態となり、働く者は日常的にルール通りの行動が出来るようになる。職場も常に整頓されたきれいな状態となり、安全設備も乱れる事がない。 このような職場では、安全教育や行事も活発に行う事が出来、効果も上がる。労せずして安全管理は、充分なものとなるのである。 人は基本的に楽をしたい生き物であるが、習慣性もある。一度、習慣になった行動は苦労や横着心もなくなる、逆に習慣になった行動を変えてしまうと、不安感や物足りなさを感じるようになる。 ルールを習慣的な行動にしてしまえば、それは押し付けられている行動ではなく、個人の自然な行動となるのである。

伝える事、伝わる事

コミュニケーションエラーをなくせ

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現場での作業や安全の指示、打合せの内容が正確に伝わらなかったり、誤って伝わる ことも少なくない、またその伝達ミスがきっかけで、大きな災害が発生することもある。 いわゆるコミュニケーションエラーは、どうして起きるのか又その対策について考えてみよう。 コミュニケーションの手段はやはり言葉が中心、ほかに視覚的あるいは触覚的な手段も使われる。 言葉によるコミュニケーションの手段としては、話す、聞く、文書(書く、読む)などがある。言葉は、われらの頭の中(前頭葉)にある言語中枢によって上手く働いている。 言語中枢には ・運動性言語中枢(話す) ・聴覚性言語中枢(聞く) ・視覚性言語中枢(読む) これらの中枢が、完全に機能して正しい言葉や文章として伝わる事ができる。 しかし、人は受け取った言葉や文章を自分なりに消化し理解して、初めて分かる事になる。 ある文章に、「見ると言う行為は、目と心で行っている事。心理的あるいは生理的条件で見え方や見える物、見た印象は異なってくるのが当たり前である。」とし 見ることの諸原則 1.同一の外界でも、人によって見え方が違っている可能性がある。2.同一人が同一外界を見る場合も、時によって違った見方をしている可能性がある。3.外にある通りにみていないし、見えている通りに外界があるとは限らない。4.知覚には選択の原理が働いているので、外にある全部が気づかれているわけではないし、無視され、気づかれない部分がある。 と示されていた、思い当たる事も多く納得である。  この原則は、言葉のコミュニケーションにも当てはまる。言葉を聞くと言うことは受動的なことではなく、積極的な行動である。 話し手が、これらの事を認識せず、自分本位に意志を伝達していこうとすると、相手には正確に伝わらず、相手本位の理解をされ、お互いに分かったつもりで何も理解されていなかったと言う現象が起きてしまう。コミュニケーションエラーの始まりである。 日常茶飯事のように繰り返される「言った、言わない」の騒ぎはこんなところからも発生するのかもしれない。  では、コミュニケーションエラーを防止するには、何をすればよいのか? 伝え手は、正確に伝える努力を惜しまないことが肝心である。又、常に確実に正確に相手方に伝わっているか、確認をしながら伝えて行く必要がある。 現場における対策は 1. あいまいな表現を避け、伝達事項には必ず5W1Hを用いて具体的に話しをする。 2. 視覚(図面等)、触覚(見本品等)、ボディランゲージなどあらゆる手段を使用し理解を深める。 3. 指示等の必要な場所へ行って指差し、体験等を通して話をする。 4. 常日頃コミュニケーションを上手く取る事を心掛け頻繁に話をする機会を設け、常に同じ土俵に立って話しのできる雰囲気づくりをする。 5. 指示後、受けて側の行動を観察し、指示が正確に伝わっているか確認をする。 6. 安全指示等は、PDCAのサイクルを回し効果の高い指示方法を模索する。 7. 受け手側も積極的に理解を深め、疑問を疑問として残さず常に質問等で解決をし、正確なコミュニケーションを取る努力が必要である。 以上のような事が考えられるが、コミュニケーションエラーを防止するには、指示や情報を発する側も受ける側も、マンネリや馴れ合いを無くし常に積極的な姿勢と新鮮な感受性を持って取り組む事が肝心である。

事故と心

事故を起こす心 現場から「・・・・り」を追放しよう

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事故の原因は、マン(人)、マネージメント(管理)、マシン(機会・設備)、メディア(媒体・手段=情報伝達)の4Mと言われていますが、その比重は個々の事故によって違います。しかし、4Mのいずれにも人が関与しているのです。 マンとマネージメントはまさに人そのものですが、マシンの操作や保守も人がやります。 メディアも人によってなされるのです。人の行動に指令を与えるのは心ですから、事故は人の心の態様によって起こされると言うことが出来ます。 事故を起こしやすい心の様態は、末尾に「り」のつく性格や状態です。 ※性格的 ●さぼり(怠け心) ●ちゃっかり(利己心) ●ぼんやり・うっかり(不注意) ●おごり(慢心・自信過剰) ※状態的 ●あがり(極度に緊張したとき) ●ほっかり(緊張が解けた直後) ●しょんぼり(意気消沈) 【事故を0にする安全管理より】   この様に見てきますと、現場での安全管理は「朝礼・KYミーティング」から始まりますが、特に朝礼後のKYミーティングは、一人一人の性格を良く把握している職長が中心になって、その日の健康状態や顔色、表情などを観察し、心の様態を把握しながら作業配置や安全活動目標を決め、作業を開始することは、災害防止にとって非常に有効な手段となります。KYミーティングをより活発に有効にしていきたいものです。

安全第一の由来

「安全第一」って誰が言い出したのだろう

annzendaiichi

何時も口にし、現場の何処にでも表示される「安全第一」と「緑十字の安全旗」についてちょっと知識を深めましょう。 さて、「安全第一」という言葉は、1906年当時世界一の鉄鋼メーカーであったアメリカのUSスチール社のエバート・ゲーリー会長が、会社の経営方針として掲げたものです。安全第一、品質第二、生産第三と改め、安全作業に関する施策に重点を置いたところ、労働災害が減り、それにつれて、製品の品質も向上し、生産性も上がったとの事です。この実践的成果がアメリカ全土や欧州に影響を与え「国民安全協会」や「安全第一協会」が誕生しています。 日本では大正6年「安全第一協会」が設立され、その後、安全第一運動は全国に広まり、昭和3年第一回「全国安全週間」が行われました。 安全旗の「緑十字」は、大正8年安全週間実施のための発起人大会で提案され、昭和2年に我が国の安全運動のシンボルマークとして正式に了承されました。【建設労働安全臨刊より】

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